287人が行方不明になっている韓国旅客船「セウォル」号沈没事故の救助活動が今も行われている中、事故直後沈みかける船内にいた安山(アンサン)檀園(タンウォン)高校学生たちが家族に送ったメッセジが公開され、一層の悲しみを広げている。

 

[スポーツソウルジャパン|編集局] 287人が行方不明になっている韓国旅客船「セウォル」号沈没事故の救助活動が今も行われている中、事故直後沈みかける船内にいた安山(アンサン)檀園(タンウォン)高校学生たちが家族に送ったメッセジが公開され、一層の悲しみを広げている。


「おばあちゃん、船が半分以上傾いた。みんな死ぬかもしれない。真っ暗で手すりを握っている」
同高校の2年生のパクさん(17)は祖母のキム・オクヨン(74)さんに電話でこう話した。キムさんは事故直前の16日午前8時30分ごろ、孫娘に「船から降りて、バスに乗った?」というメールを送った。「まだ船」という返信を送信したパクさんは、それから30分後に慌てた声で電話をかけてこのように話したという。


最初は「いたずらなのか」と思ったキムさんは再び電話をかけたが、パクさんは出なかった。数回かけ直してようやくつながったが、パクさんの「おばあちゃん、切るよ!」という叫び声が聞こえて、電話はすぐに切れた。


以後10時09分、キムさんの携帯電話に「ㄹ」(韓国語の文字リウル)という一文字が入ったメッセージを送られたことを最後にパクさんは行方不明になった。キムさんは働いているパクさんの母に代わって幼い頃から彼女を育ててきた。


「お母さん、もう言えないかと思って。愛してるよ」
「セウォル」号に搭乗した某君は、午前9時27分ごろ、母にこうメッセージを送った。母はどのような状況なのかまだ分からないまま、「どうしたの?私も息子を愛してるよ♥♥♥」と返事した。
同メッセージはメディアに公開され、多くの人々の目頭を濡らした。幸いなことに、同メッセージを送信した学生は救助され、現在治療を受けていることが分かった。


同学校の2年生シン(18)さんは父に「心配しないでパパ」という言葉を残して連絡途絶された状態だ。シンさんは16日午前10時頃、客船が沈没し傾いていく状況で、「パパ、心配しないで。救命胴衣を着て、友達と皆一つになっているのだから」という携帯メッセージを送った。


シンさんの父が、「可能であれば、外に出て」と答えたが、シンさんは「あまりにもひどく傾いて、動くことができない。より危険よ。今歩けない。廊下にみんないる」と答え、危機的な状況を伝えた。シンさんの生死はまだ確認されていない。


同学校のキム君も父に電話をかけた。「お父さん、船が沈みかけようとしてる。救命胴衣を着てベッドで横になっている。どうしよう」と語り、父は「荷物をすべて捨てて、柱でもしっかりつかんでいて」と言った。「生きて会おうね」と泣きそうになる声を最後に息子の電話は切れたという。キム君の父は「その後、何の便りもない」とした。


パク(17)君も母に電話をかけて「船が半分傾いて、何も見えない。海しか見えない。僕はまだ救命胴衣を着ていない」という絶望的な言葉を残して連絡が途絶えたという。

 

大人たちの助けで劇的に救助された6歳のクォンさんは、「お兄さんから救命胴衣を着てもらいましたが、私だけが残った」と涙声で話した。クォンさんは7歳のお兄さんが着させてくれた救命胴衣で命を救い、病院に搬送されたが、一緒に家族旅行に出た兄と両親は同日の夜遅くまで生死が確認されなかった。

 

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