7月29日の午前0時、JYJが3年ぶりとなる新譜2ndフルアルバム「JUST US」を発表した。|© C-JeS Entertainment

 

「一日だけ君の部屋のベッドになりたい♪」と真っ黒の瞳を光らせていた少年たちが、いつの間にか30歳を目前にしている。そして厳しい風波を耐えてきた3人が“完全体”となって遂に帰ってきた。


2004年1月、甘いメロディーとともに“SMらしくない”ように登場した5人組ボーイズグループ東方神起(結成は2003年)は、韓国はもちろんアジアを掌握しながらトップアーティストの仲間入りを果たした。しかし“あの契約”が問題となった。奴隷契約というメンバーの3人と、恩知らずというSMはとうとう分裂することになり、ジェジュン、ユチョン、ジュンスはJYJを結成した。


SHINHWA(神話)のメンバーらがSMを離れて精力的に活動したように、JYJにも自由が許されると思った。しかし、東方神起を出たJYJは、以降地上波の音楽番組でその姿が見られなくなった。せめてもの救いでドラマやミュージカルなどでは3人のキャスティングが可能だった。


JYJは言うまでもない実力派アーティストだ。旧所属事務所のSMエンターテインメントと、現在の所属事務所であるC-JeSエンターテインメントの間にある軋轢(争いと書いて、契約問題と読む)はさておきにして、音楽のみをみると「JYJのカムバック」は実に嬉しいことだ。2011年の「IN HEAVEN」以来、なんと3年ぶりに発表する新譜なため、その感動は非常に大きい。

 

 

だからか、JYJは今作にたっぷりと力を込めた。2ndフルアルバム「JUST US」には、アメリカの有名アーティストのクリス・ブラウンが作った『VALENTINE』をはじめ、メンバーらが作詞を務めた楽曲も収録されている。タイトル曲の『BACK SEAT』は、女心をくすぐるセクシーな歌詞に、夢幻的なムードがポイントとなったアーバン・R&Bジャンルの楽曲だ。


地上波音楽番組でのカムバックステージはまだ決まっていない。ファンには念願のことだが、相変わらず透明な“ガラスの壁”が存在している。地上波音楽番組のステージは、ファン以上に3人のメンバーが望んでいるところである。個別活動でお茶の間に会える3人だが、JYJという名前で“立つ”ことは厳しく、いつも夢みるだけのことになっている。

 

 

 

そのため所属事務所は、テレビCMによるプロモーションを敢行した。JYJのブランド広告は、各地上波放送局のゴールデンタイムに編成され、10億ウォン(約1億円)を投入して3週間にかけた大手同様のスポット回数で流れている。


またJYJは、カムバックを待ちに待ったファンのためにコンサートを用意し、8月9日のソウル公演を皮切りに、アジアツアーへ乗り出す。
しかし一方では、JYJのカムバック舞台が“コンサート”であるという状況で切ない気持ちにさせる。デビュー1年目のアイドルさえ、地上波音楽番組で華麗なカムバックステージを行っているのに、JYJは自分たちのコンサートで新曲を披露するからだ。


しかし、JYJは帰ってきた。28日の夜12時に公開された新曲に対する反応も熱い。これからは3人が一つの声となって、ファンの前で歌うことだけが残っている。
3人の男の音楽人生第2幕は、今始まった。


THE FACT|パク・ソヨン記者
 

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