撮影:小川典子

 

[スポーツソウルジャパン|小川典子記者] 2月16日から、全国ロードショー公開される映画『王になった男』のプロモーションのため来日中のイ・ビョンホン。1230万人という観客動員数を記録し、韓国映画歴代3位を樹立した本作品がいよいよ、日本に上陸することになる。


29日には、ザ・ペニンシュラ東京にて、報道陣を集めて記者会見が行われ、ビョンホンから本作品に込めたさまざまな思いを聞く機会が設けられた。参加した記者からは、さまざまな質問が寄せられた。

 

前述の通り、韓国では歴代興行成績の3位を収めた本作品。「その要因は何だと思うか?」という記者の質問に、「まずは…イ・ビョンホンが出演しているからではないでしょうか…」と述べ、場内から笑いを誘った。すかさず日本語で「冗談です…」とつぶやくビョンホン。


「この作品は、歴史的な事実を基盤にしているものなのですが、実際の王の日記を見ますと、映画で描かれている15日間という時間が、空白になっているんですね。そこから得たヒントをモチーフにして、“もしも、こんなことが起こったら…”と、フィクションを加味して作りました。そのような、史実を基にしているということに、みなさんが関心を持っていただけたのではないでしょうか。この作品では、当時の賎民であるハソンが、王族の生活をしながら、王様のマネをするんです。彼がこの作品を通じて、時代や国を問わず、世の中に対してのうっぷんや不満や悲しみを、代弁してくれたことにも満足していただけたのではと思います」と、劇中のハソンのごとく、とても熱い目で語る。


そのような韓国での評価を経て、日本のファンには、どのようなところをポイントにしてほしいのだろか…。


「鑑賞のポイントというよりも、“もし自分が王様になったら…”という仮定を考えながら見ていただけると、とても楽しいと思います。この作品は、歴史的な根拠を基にしていますが、そのような背景を知らなくても、国の習慣や文化を知らなくても、楽しんでご覧になっていただける映画です。先日は、アメリカのロサンゼルスで、プレミア上映会を開きました。とても遠いアメリカという国でも、またイギリスなどの国でも、とても好感を寄せていただきまして、なおさらそんな思いが強くなりました!」と、今やハリウッドスターとして活躍するビョンホンでも、この作品を通じて吸収したことが多くあったそうだ。

 

また、この作品では、一人二役に挑戦していることももちろん、撮影現場を引っ張っていく主演俳優と、国を司る“王”という、ふたつの役割を担っていたが、果たしてそれらの共通点は何だったのだろうか?


「表面的には似ているところがあると思います。いつも周りの視線を一身に集めているところや、それによって、制限した生活をしなければいけない…。そして、自分が持っている公権力を乱用してはいけないところ。仮に僕が、なにかを命令をして、それが叶ったとしても、必ずそこには“責任感”が伴っていく。そんなところが共通したところですね」と、役柄と自分を重ね合わせる。続けて、「しかし、俳優として違う部分も僕はあると思います。王というのは“民”の声を聞かなくてはいけませんよね。民の声に耳を傾けて、求めているものは何かを考える…。反面、俳優という職業は、最初から最後まで、ファンの好み合わせていくと、自分のカラーを失ってしまうじゃないですか。作品を選ぶ時も、自分の意思で選択をすべきだと思っています!」と、自分を見失わない、説得力あふれる見解に、記者たちも大いにうなずいていた。

 

劇中、実際に着用していた光海の衣装とともに|撮影:小川典子

 

【作品情報】
映画『王になった男』
2013年2月16日(土)より
新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国ロードショー!
配給:CJ Entertainment Japan
©2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved
公式サイト:http://becameking.jp/  

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